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領収書を電子保存するやり方は?


2024.03.01

「電子帳簿保存法」によって、電子データとして受け取った取引情報は、電磁的記録として保存が求められるようになりました。これによって領収書の取り扱いはどのようになるのでしょうか。

今回の記事では、領収書を電子保存する方法について詳しく解説します。そのうえで、電子帳簿保存に便利なおすすめの会計ソフトを紹介します。

領収書の電子保存は法律で定められている

電子取引における取引情報の保存については、電子帳簿保存法の第7条において規定があります。この法律により「電子取引」の「取引情報」は「電磁的記録」として保存しなければなりません。

「電磁的記録」は、パソコンなどの磁気的方式での保存方法(電子的方式・電磁的方式)を意味しています(電子帳簿保存法第2条3号)。具体的にはハードディスク・CD・DVDといった、電子機器を用いて読み出しをする媒体に保存された状態のデータを指します。「電子取引」とは取引情報の受取りを電磁的方式(メール・クラウドサービス・ウェブページなど)で行う取引方法全般です(電子帳簿保存法第2条6号)。例えば、電子メールを介して商品やサービスを受注したケース、クラウドサービスを介した契約、ネットバンキングやクレジットカードの決済は、「電子取引」にあたるといえるでしょう。

また、「取引情報」は(電子)取引において受領したり交付される書類全般という意味です。当然ながら「取引情報」に「領収書」は含まれます(電子帳簿保存法第2条5号)。

電子帳簿保存法第7条および第2条3号・5号・6号の規定から、電子取引における領収書は、電子データとして保存しなければならないことが読み解けるでしょう。身近な例で言うならば、インターネットオークション・フリーマーケットサイト・ショッピングサイトなどでの取引は電子取引にあたるため、領収書は電子データで保存しなければなりません。なお、電子保存した領収書には保存期間が定められています。保存期間が終了する前に領収書を処分すると費用を経費として処理できない場合があるので注意してください。保存期間は、法人の場合は原則7年間から10年間です。

2つの要件が大切!領収書を電子保存するやり方

領収書の電子保存のやり方には、真実性や可視性を確保するために、2つの要件があります。

タイムスタンプによる真実性の担保

1つ目の要件は、「改ざん防止措置」を取ることです。電子データは基本的に編集が可能なので、ただ電子機器内にデータを取り込んだだけでは、データの真実性が保てません。そこで、領収書を電子保存する場合にはタイムスタンプの付与が求められます。

なお、訂正や削除履歴が残る電子帳簿(あるいは会計)のシステムの導入によって、改ざん防止が図れる場合には、タイムスタンプの付与が免除されます。

検索要件による可視性の担保

2つ目の要件は、領収書のデータを検索しやすい状態にすることです。日付・金額・取引先で検索できるようにして、可視性を確保しなければなりません。

紙面で取引した際の領収書保存のやり方は?

紙面を介して取引をした際の領収書については、電子データ化するかどうかは任意で決められます。領収書を電子保存するやり方としては「スキャナ保存」が認められています。スキャナーがない場合には、デジタルカメラやスマートフォンを利用しても構いません。

ちなみに電子保存した場合は、領収書の原本は破棄しても問題ありません。真実性や可視性を確保するために、スキャナ保存にも次のような要件が設定されています。

真実性の確保にかかわる要件

読み取りに使うスキャナ(電子計算機処理システム)には機能要件が設定されています。200dpi以上の解像度を持ち、256階調のカラー画像が読み取れる、サイズ情報と解像度および階調の情報の保存が可能なスキャナ(電子計算機処理システム)でなければなりません。また、読み取りデータの訂正や削除のバージョン管理ができ、タイムスタンプが付与できる機能が求められます。

なお、領収書の電子保存には入力期間の要件もあります。おおむね受取りから7営業日以内に電子保存しなければならないでしょう。さらに、入力された領収書は、入力者情報が確認できるようにする必要があります。

可視性の確保にかかわる要件

電子データとして保存された領収書と電子帳簿は、互いの関連性が確認できるようにしておくことが求められます。また、いつでも領収書が確認できるように、見読可能装置(14インチ以上のカラーディスプレイ)と、スキャナ(電子計算機処理システム)のマニュアル(開発関係書類)を備え付ける必要があります。なお、領収書の電子データは、日付・金額・取引先で検索が可能な状態にし、求められたときにすぐ出力できるようにしておく必要もあるでしょう。

紙の領収書を電子保存するメリット

紙面の領収書を電子保存しておくことには、2つのメリットがあります。1つ目は「青色申告特別控除額の優遇」が受けられることです。これにより、控除額が55万円から65万円に増額します(2024年時点)。また、電子保存によって「優良な電子帳簿」の要件を満たすことも見逃せません。この優良な電子帳簿の要件を満たすと、過少申告してしまった場合の加算税(10%から15%)が5%に軽減されます。なるべくなら、電子対応に踏み切った方がよいでしょう。

おすすめのソフトウェアは?電子保存や電子帳簿管理に便利な会計ソフト5選

これから領収書の電子保存や電子帳簿管理を始めるなら、どの会計ソフトを選ぶのがよいのでしょうか。今回は、市場で人気の会計ソフトを5点ピックアップしました。いずれも優れた会計ソフトであるため、比較検討する際の候補にいれてみてはどうでしょうか。

弥生会計 オンライン

長年に渡りトップシェアを誇ってきた「弥生会計」のクラウド版です。この「弥生会計 オンライン」は、情報の入力を自動化してくれるので、時間が取られがちな会計業務の負担を軽減してくれます。情報はグラフレポートで出力できるので、経営戦略の見直しにも役立ちます。

また、サポート体制も充実しています。業務に精通したスタッフからのサポートが受けられるので、会計業務未経験者の方も不安なく使えるでしょう。クラウド版なので、インターネット環境があれば、どこでも業務が可能です。万が一、端末が壊れてもデータはクラウド上に自動バックアップされるので安心です。

マネーフォワード クラウド

「マネーフォワード クラウド」は、自動的に明細データの取得や仕訳入力をしてくれるクラウド型の会計ソフトです。バックアップも自動なので、端末の破損や紛失がおきても、クラウド上にデータがあるので安心です。

マネーフォワード クラウドの最大の魅力は、決済やPOSシステムなど、多くのサービスと連携が可能なことでしょう。各種サービスと連携することによって、会計だけでなくバックオフィス業務全体の効率化が可能となります。業務効率化を目指しているなら、マネーフォワード クラウドを試してみることをおすすめします。

PCAクラウド会計

「PCAクラウド会計」は、日常の伝票入力だけで、元帳・試算表・決算書の作成や各種管理帳票の出力が可能な会計ソフトです。充実した会計機能は、経営分析にも用いることができます。会計情報を積極的に活用したい方におすすめです。

また、Web-APIで、販売管理や就職管理など、ほかのサービスとの連携もできます。デジタルトランスフォーメーション(DX)を促進したいのであれば、PCAクラウド会計を検討してみてはいかがでしょうか。

freee会計

比較的手軽な価格(ミニマムプラン:月額1,980円)で利用できることから、大手企業だけでなく個人事業主からも人気が高い会計ソフトが「freee会計」です。AIによる仕訳予測や自動帳簿作成、銀行口座やクレジットカードなど各種決済サービスとの連携など機能も充実しています。また、PDF出力で請求書を顧客に発送することもできます。

さらに、freee会計を使えばe-Taxを経由せずとも、確定申告ができます。初心者向けサポートも充実しているので、初めて確定申告にチャレンジする人は、freee会計を試してみるとよいでしょう。

WEBバランスマン

「WEBバランスマン」は、公益法人の会計基準と電子帳簿保存法に対応した会計ソフトです。簿記の知識がない方でも扱いやすいようにシステム設計されているので、会計ソフト未経験者でも安心して使えるでしょう。WEBバランスマンには「変換マスタ」と「按分マスタ」と呼ばれる機能が備わっています。変換マスタを使えば、決算書類を平成16年改定および平成20年改定の会計基準に対応させることが可能です。按分マスタ機能を用いれば、めんどうな伝票の按分が素早く手軽に行えるでしょう。

また、WEBバランスマンは世界150カ国以上での使用実績がある「ジオトラスト社」のSSL証明書を取得しています。高いセキュリティが確保されているので、安心して利用できるでしょう。

電子取引の領収書は保存が必須!会計ソフトを利用して適切に保存しよう

電子帳簿保存法が定めるところにより、電子取引における領収書は電子保存しなければなりません。また、領収書の電子保存には法律で定められた要件があり、真実性と可視性の確保が求められるので注意が必要です。

領収書をはじめ、会計書類の電子保存対応は、今後不可欠となることが予想されます。今回紹介した会計ソフトを活用して適切に電子保存をしつつ、ぜひ業務効率化も進めていきましょう。