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【2026】公益財団法人の財務諸表とは?一般企業との違いや注意点もわかりやすく解説


2026.04.04

公益財団法人は会計基準の確認や透明性を確保するために、財務諸表の作成が必要です。しかし、公益財団法人の財務諸表についてよくわかっていない担当者や代表の方もいるかもしれません。本記事では、公益財団法人が作成する財務諸表について詳しく解説します。

公益財団法人の財務諸表とは?

公益財団法人の財務諸表とは?

公益財団法人の財務諸表とは、公益財団法人が事業で使ったお金の使い道や残高がわかる書類を会計基準の決められたルールでまとめたものです。

寄付者や自治体・監督者(自治体の長や内閣総理大臣)などの利害関係者は、この財務諸表を読むことで資金を適正に使っているか確認し、監視・監督します。そのため、公益財団法人は財務諸表を作成する必要があるのです。

特に、公益目的の事業の比率や保有制限のある遊休財産額などの算出や判定にも影響する書類となります。

公益財団法人に必要な財務諸表

公益財団法人の財務諸表では、貸借対照表や活動計算書(旧:正味財産増減計算書)などの書類を作成します。ここからは、公益財団法人に必要な財務諸表について紹介します。

貸借対照表

まず1つ目の貸借対照表は、「バランスシート」とも呼ばれる資産状況を示す書類のことです。公益財団法人の決算日を区切りに、その時点で有している以下の3つの項目にわけて記載します。

  • 資産
  • 負債
  • 正味財産

上記の項目は、区分が決まっており、それらを計算して記入します。

「資産」では、土地や建物、特定資産(将来の特定目的のために積み立てられた資産)、「負債」では未払金、未払費用、預り金、前受金、1年以内返済予定の長期借入金、「正味財産」では一般正味財産と指定正味財産に分けられます。

貸借対照表では、資産や負債を確認できるため、財政状態を把握しやすくなるでしょう。

活動計算書・内訳書

活動計算書は、一般的な企業では「損益計算書」と呼ばれる書類に該当します。それを少し変更して公益法人などを対象とした特別なルールで記載する書類です。

名称にある「正味財産」とは、公益財団法人にとって返済義務のない「財産の残高」を指します。貸借対照表でも正味財産は残高を示すものとして記載し、資産から負債を差し引いたその残りを意味します。

この正味財産が増えたり減ったりした資産状況を明確にしたものが「活動計算書」です。内訳書は、これを内訳にして記載した書類で、正式には「活動計算書内訳表」と呼びます。

キャッシュ・フロー計算書

キャッシュ・フロー計算書は、年単位や事業年度で現金の流れやその増減を示す書類です。主に以下の3つの分類に区分されます。

  • 営業活動によるキャッシュフロー
  • 投資活動によるキャッシュフロー
  • 財務活動によるキャッシュフロー

営業活動によるキャッシュフローとは、法人の活動で物を売ったり人を雇ったりするために使ったお金など、収入の現金の流れを示すものです。

投資活動によるキャッシュフローは、費用の回収よりも先に将来を見据えて投資に使われる現金の流れのことです。

財務活動によるキャッシュフローは、銀行での借り入れや返済などの現金の流れについて記載します。

財務諸表の注記

財務諸表の注記は、財務諸表を作成する上で補足的な情報を記載する書類です。貸借対照表や活動計算書の数字だけではわからない状況や前提を書き記すことができます。

特に公益財団法人の場合では、注記が基本財産や特定資産の内容、指定正味財産に関する制約、継続事業の前提に関する状況など、公益性は注記を見なければ判断が難しいものです。

附属明細書

附属明細書は、金額の内訳を記載する書類です。貸借対照表や活動計算書で計上されている金額を具体的な項目で示せるため、数字だけではわからないその内情を外部に確認できるようにします。特に公益性が求められる公益財団法人の財務諸表では、必要性の高い書類です。

財産目録

財産目録は、公益財団法人が保有する全体の資産と負債を、個別に一覧で示した書類です。現金預金は金融機関名と残高、建物は所在地や用途、有価証券は銘柄や数量まで記載されます。

他にも、未収金の資産や未払金、借入金などの負債なども財産目録に含まれます。公益目的に使用される保有財産の詳しい状態を知るための書類です。

一般企業と公益財団法人の財務諸表の違い

一般企業と公益財団法人では、財務諸表の作成内容が異なります。 まず、一般企業では財務諸表として以下の書類が作成されます。

  • 貸借対照表
  • 損益計算書
  • 株主資本等変動計算書
  • キャッシュ・フロー計算書

一方、公益財団法人では、次の書類を主に作成します。

  • 貸借対照表
  • 活動計算書・内訳表
  • キャッシュ・フロー計算書
  • 財務諸表の注記
  • 附属明細書
  • 財産目録

公益財団法人の財務諸表は、株式会社などの一般企業の財務諸表とは異なり、公益法人会計基準に則ったルールで作成するため、名称や記載内容に違いがあります。活動計算書・内訳表は、公益財団法人にとって、損益計算書の代わりとなります。

公益財団法人の財務諸表に関する注意点

公益財団法人の財務諸表に関する注意点

公益財団法人の財務諸表を作成・確認する際には、いくつかの注意点があります。

まず、公益法人会計基準の新基準への変更により、単年度の収支だけでなく、中長期的な視点で事業運営の状況を把握・説明することが重視されるようになりました。そのため、活動計算書や内訳表は、注記や附属明細書などの補足資料もあわせて確認し、1つの書類だけで全体を判断しないことが大切です。

また、利益主体ではなく、公益目的という点で、一般的な財務諸表とは意識的に区別する必要があります。資金が適切に使われているかを確認するとともに、他の公益財団法人と比較することで、自法人の運営が妥当かどうかを判断する材料とするとよいでしょう。

公益財団法人におすすめの会計ソフト

公益法人特有の会計処理に対応したソフトを選ぶことで、日々の経理負担を軽減しやすくなります。ここからは、公益財団法人におすすめの会計ソフトを紹介します。

WEBバランスマン会計

公益財団法人には公益法人向けの会計ソフトである「WEBバランスマン会計」がおすすめです。

WEBバランスマン会計では、公益法人向けの機能が充実しており、財務諸表の正味財産区分や基本財産、特定資産など、一般企業にはない区分を含む帳簿や書類の作成がしやすくなっています。

そのため、制度理解が十分でない担当者でも簡単で便利に公益法人の経理処理がしやすいのが特徴です。

FX2公益法人会計クラウド

公益法人会計に使える会計ソフトである「FX2公益法人会計クラウド」もおすすめです。

非営利法人やNPOなどの会計帳簿の作成にも対応しています。財務諸表を作成する際は、正確な計算と入力が可能なように、システムが整合性のチェックなどをする機能が搭載されています。

リアルタイムの確認も可能となっており、クラウド利用したい公益財団法人におすすめです。

公益財団法人の財務諸表についてまとめ

公益財団法人では、貸借対照表、活動計算書、注記等を中心とした財務諸表の作成が求められます。これらの財務諸表は、資金の使途や財政状態を明らかにし、公益性や透明性を確保するための重要な資料です。

財務諸表は、特定の書類だけを見るのではなく、注記や附属明細書なども含めて総合的に確認することが大切です。