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電子帳簿保存法に対応したレシート保存とは?方法や便利なソフト


2023.10.03

電子帳簿保存法は2022年に法改正されて、電子取引データでの保存が義務化されることになりました。特に、電子的な取引データの場合は、紙での保存が認められなくなり、法律で決められた方法に基づいてデータを保存する必要があります。今回は、具体的にどう対処したらいいのか、あるいは、紙に印刷された請求書やレシートは対象になるのか、といった疑問を持つ方に詳しく説明していきます。

電子帳簿保存法にレシートは必要?

電子帳簿保存法は1998年に施行された法律です。各種税法によって規定される帳簿や書類は、その当時、書面で保存することが義務付けられていましたが、パソコンの普及やインターネットの発展に伴い、パソコンで作成されたデータをわざわざ紙に印刷せず、そのままデータとして保存することを認めるために制定されました。この法律が施行された当時は「電子データは改ざんする恐れがある」といった懸念もあったため、紙媒体の請求書類は紙のままで保存することとなっていました。しかし時が経ち、デジタル機器がより身近で利便性の高いものとして真価を発揮するにつれ、電子帳簿保存法も改正されていきます。

例えば、2005年には紙媒体のものをスキャンすることが条件付きで認められ、2015年に条件が緩和、2016年はデジタルカメラやスマートフォンで撮影したデータも電子データとして認定される、といったように改正されました。日本では2015年頃にスマートフォンの普及率が5割を超え、2016年頃からキャッシュレス決済の運用が始まるなど、会計における電子データの割合は急速に増えています。このような時代背景に合わせて、電子帳簿保存法は限定的な認可から、企業から個人事業主までを対象に、より多くの人が利用しやすくなるよう変化していきました。

そして大きな変化が訪れます。2022年の法改正によって、「電子取引」において扱われた取引情報は紙に印刷せず、電子データのまま保存することが義務付けられました。これまでは「電子データとして保存してもよい」でしたが、「電子データとして保存しなければならない」に変わったのです。ここで定める「電子取引」とは、インターネットを介してWEBやメールでやり取りした、注文書・請求書・領収書・見積書などのことを意味します。「電子取引で得られた電子データ」と「印刷された書面」が同一であり、改ざんされていないことが証明できないこと、様々な手続きの電子化推進、そしてペーパーレス化による資源などのコストカットのために、「電子データは電子データのまま保存すること」が義務付けられました。元々が電子データとしてやり取りしているので、それをそのまま適切に保存しておけばよいのですが、電子化に対応するのに時間がかかる法人などでは、業務フローなどを再検討する必要があるため、大きなインパクトとなっています。

その一方で、2022年の改正では電子取引のみが対象となっており、紙の書類やレシート類を電子媒体に取り込む「電子化」については対象外です。会計処理さえしっかり行えば、レシートのまま保存していても問題ありません。ただし、勘違いされやすいポイントとして「紙媒体だからレシートは電子帳簿保存法と無関係」ということはなく、レシート類も規定に含まれている点には注意しましょう。また、あえて自ら電子化することで得られるメリットなどもあるため、レシートの電子化について検討していくことが大切です。

電子帳簿保存法に対応したレシートの保存方法

電子帳簿保存法では、三種類の電子データの保存法について定めています。一つ目が「電子取引データでの保存」、二つ目が「電磁的記録での保存」、三つ目が「スキャナなどで電子化して保存」となっています。一つ目については前述した通り、2024年から義務化の対象となっている項目です。二つ目についてはパソコンで作成した請求書などのデータを保存する場合に適用されます。そして、一般的なレシートや紙の書類については、三番目の「スキャナなどで電子化して保存」という方法が法律で定められています。

レシートなどを電子化する場合は、スキャナーを用いてスキャンして電子ドキュメントにするか、スマートフォンのアプリ・デジタルカメラなどを用いて撮影をし、画像データにする必要があります。注意したい点として、「撮影された画像が小さすぎてよく見えない」といった問題を防止するため、画質などに細かな条件があり、「200dpi相当以上」や「256階調24ビットカラーのカラー画像」といった要件を満たしている必要があります。スキャンしてPDFにするか、該当要件を満たす画像ファイル形式(jpgなど)にすることが一般的です。今はスマートフォンが高性能になり、条件を満たす撮影は簡単にできますが、セキュリティ上のリスクもあるので、専用のスキャナを用意できると安心でしょう。

更に、保存方法にも細かな条件が定められています。例えば、その電子データをすぐ確認できるように検索機能があること、データの削除・訂正の状況や作業した人が確認できるバージョン管理機能があること、レシート類と帳簿の関連性が分かるようにすることなどが要件として定められています。そして税法によって、電子データとして7年間(個人事業主の場合は5年間)の保存期間も設けられているので、うっかりデータが消失しないようにバックアップを検討、あるいはバックアップ機能のあるソフトウェアなどを導入しましょう。

なお、電子化した場合は、原本となる紙の書類やレシートについては、これまで5年以上の保管が必要でしたが、要件に合致している場合は破棄することが可能です。紙のままで保存するとファイリング作業に時間がかかってしまいますし、ファイリングのための資材や保管スペースも必要となりますが、電子化することによってそういった点でのコストカットが期待できます。また、「原本がある場所にいかないと確認できない」というデメリットも解消できるでしょう。

最後に、2024年時点の施行においては、レシートなどの紙媒体の保存方法は、紙と電子のどちらを選ぶか任意ですが、今後、時代の流れと共に、電子取引の場合と同様に電子化が義務になる可能性もあります。このため、将来を見据えて、電子帳簿保存法にのっとった電子化対応を検討することが大切です。

電子帳簿保存法に対応したレシート保存ができるソフト

レシート類を電子データとして保存する場合、要件を満たす必要があるため、専用のソフトやサービスを利用することがおすすめです。

クラウド会計ソフト「freee」

「freee」はクラウド会計ソフトで、無料から有料プランまで、事業規模に合わせて様々なニーズに幅広く対応していることで知られています。更に電子帳簿保存法に対応し、あらゆるプランで紙の請求書やレシートなどを保存できるサービスを提供しており、スキャンしたデータを一元管理することができます。

公益情報システム株式会社の「会計システム」

公益情報システム株式会社が提供する「会計システム」は、公益法人に特化したソフトウェアです。公益法人の場合、営利を目的としない団体であり、会計処理が一般法人とは異なります。この「会計システム」は一般的な会計ソフトとしての機能に加え、例えば公益法人会計基準に定められている「16/20年会計基準」の両方に対応した決算書の出力などが可能なため、安心して利用できるでしょう。

電子帳簿保存法とレシートについてまとめ

電子帳簿保存法は、多くの法人に広く関わってくる大事な法律です。また、新しい取り組みが必要なので手間だと思われがちですが、電子帳簿保存法に対応した会計ソフトなどを活用すれば、例えば「電子取引された請求書を紙で印刷し、部課長の元へ行ってハンコを押してもらうという業務」など、非効率的な業務を改善できるきっかけになるかもしれません。法制度の内容をよく確認し、随時対応していくことが大切です。