公益財団法人では、会計の透明性を確保するために「会計監査人」を置くことがあります。
ただし全法人で必須ではなく、収益・費用・負債などの基準や、法人規模により設置義務の有無が変わります。
2025年4月施行の制度見直しで基準が整理されたため、根拠条文に沿って確認することが大切です。本記事では、会計監査人の役割や設置義務、よくある質問などについて解説していきます。
公益財団法人の会計監査人とは?

会計監査人は、法人が作成する計算書類(貸借対照表・損益計算書など)や附属明細書を監査し、会計監査報告を作成する機関です。また、会計帳簿の閲覧や、理事・使用人への会計に関する報告要求を行えることも定められています。
会計監査人は公認会計士または監査法人でなければならず、任期は原則1年とされています。なお、会計監査人を置く一般社団法人では監事の設置が必要です。
公益財団法人の会計監査人と監事との違い
監事は理事の職務執行や計算書類等を監査する立場で、会計監査人は外部専門家として会計面を中心に監査します。法令上は、会計監査人が不正等を発見した場合に監事へ報告する義務や、監事が会計監査人へ報告を求められる関係も規定されています。
加えて、会計監査人は公認会計士または監査法人に限られるため、外部専門家としての資格要件が法律で明確になっています。また、会計監査人の報酬などを理事が定める場合は監事(複数いるときは過半数)の同意が必要とされ、監事が会計監査人の独立性確保に関与する仕組みです。
公益財団法人に会計監査人の設置義務はある?
公益財団法人であっても会計監査人が常に必置になるわけではありません。一方で、一定規模以上の公益法人には、公益認定の基準として会計監査人の設置が求められます。公益法人に限らず、一般財団法人として「大規模一般財団法人」に該当する場合は、一般法人法上、会計監査人を置く義務が生じます。
このように、公益財団法人の設置義務は「公益認定の基準(公益法人としての必置)」と「一般法人法の大規模要件(一般財団法人としての必置)」の2つの軸で確認すると整理しやすいでしょう。
公益財団法人に会計監査人の設置義務が生じる基準
ここからは、公益財団法人に会計監査人の設置義務が生じる基準を紹介します。
①公益認定の基準
公益法人の会計監査人について、収益・費用等および負債のうち、一定基準以上となる法人は会計監査人の設置が必要になります。
この必置範囲は制度改正により見直され、収益・費用等の基準が「1,000億円以上」から「100億円以上」へ変更されました。自法人が、会計監査人の設置が必要か確認するには、原則として最終事業年度の財務諸表で行います。
収益や費用・損失は損益計算書(活動計算書)、負債は貸借対照表の負債の部を確認します。
期中から概算を把握しておくと、設置要否の見通しが立てやすいでしょう。
②一般法人法の基準
一般法人法では、大規模一般財団法人を「最終事業年度の貸借対照表の負債の部の合計額が200億円以上」の一般財団法人と定義しています。大規模に該当する場合、公益法人かどうかにかかわらず会計監査人の設置が義務付けられます。
この判定は「資産額」ではなく、最終事業年度の貸借対照表に計上された「負債の合計額」を基準にして行います。また、この「大規模一般財団法人」の要件は公益認定の要件とは別枠で、一般法人法に基づく設置義務として整理されます。
公益財団法人の会計監査人についてよくある質問
公益財団法人の会計監査人に関しては、さまざまな質問が挙げられます。
ここでは、公益財団法人の会計監査人について、よくある質問に回答していきます。
Q1. 基準の「収益」「費用・損失」「負債」はどの書類で確認しますか?
基本は最終事業年度の財務諸表で確認します。収益や費用・損失は損益計算書(活動計算書)など、負債は貸借対照表の負債の部を見ます。
Q2. 会計監査人を置くとどんな影響がありますか?
会計監査人は計算書類と附属明細書を監査し、会計監査報告を作成します。また、監事への報告義務や、会計帳簿の閲覧・報告要求などの権限も定められています。運用面では、監査対応として証憑の整理や承認記録、会計データの保全などがより重要になります。
Q3. 会計監査人の設置を見越した会計体制づくりで役立つものはありますか?
会計監査は「記録の正確さ」だけでなく「根拠資料の追跡可能性」も問われやすい領域です。
公益法人向けの会計システムを使い、権限管理や自動バックアップ、帳票出力を標準化しておくと、監査対応の負担を平準化しやすくなります。
Q4. 会計監査人の設置のタイミングは?
公益認定の基準として会計監査人が必要な場合は会計監査人を置く必要があります。具体的には、認定後に設置すればよいというわけではなく、認定を受けた日から必要です。監査対象となる事業年度との関係で手続を前倒しで検討することもポイントになります。
実務では候補者の選定、報酬や監査範囲の取り決め、会計データの保全方法の整備などが必要になるため、決算期に近いタイミングほど調整コストが上がりやすい点に留意が必要です。
公益財団法人の会計処理にはWEBバランスマン会計がおすすめ

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会計監査人の設置が想定される法人では、運用の属人化を避ける観点から、こうした標準機能を活用してデータ保全や証跡を整備することが有効です。日々の会計処理を正確かつ効率的に進めたい場合は、ぜひ「WEBバランスマン会計」の導入を検討してみてください。
公益財団法人の会計監査人の設置義務についてまとめ
公益財団法人の会計監査人は、常に必置というわけではありません。公益認定の基準に該当するか、一般法人法の大規模要件に該当するかなどを確認して判断すると整理しやすくなります。
設置が必要な場合は、認定日や事業年度との関係で前倒しの準備が求められます。そのため、財務数値の見込みを早めに把握し、手続・体制・システムを一体で整えることがポイントです。
日々の会計処理を効果的に進めたい場合は、WEBバランスマン会計など、専門的な会計システムの導入も検討してみてください。
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