公益財団法人は社会のために活動する法人です。しかし、具体的にどのような法人かわからない方もいるかもしれません。本記事では、公益財団法人について詳しく知りたい方に向けて、公益財団法人についてわかりやすく解説します。公益社団法人や一般社団法人との違いも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
公益財団法人とは

公益財団法人は、公益法人の種類の1つです。「公益」とあるように、社会のために事業をする法人となります。公益目的の主な事業は以下のとおりです。
- 奨学金の給付・学費支援
- 高齢者や障害者への福祉
- 文化財維持、文化振興事業やスポーツ振興
- 地域活性化
- 環境保全活動
- 災害被災地への復興支援
これらは法律で公益目的の事業として認められています。例えば、学費支援で給付型奨学金の事業をするキーエンス財団や育英会は代表的な公益財団法人です。
公益財団法人と公益社団法人の違い
公益法人には「公益社団法人」と「公益財団法人」の2種類があります。公益財団法人はその財産を活用して公益事業をする法人のことです。
例えば、伝統文化を守りたいという想いから1000万円を拠出して法人を作り、その財源をもとに事業の目的や計画を立てて起業し、国に公益認定されると、公益財団法人となります。公益財団法人を設立するためには、先に一般財団法人を作り、定款の作成や登記をして、認定の手続きを行うことが必要です。
また、公益財団法人には、意思決定を行う際は理事会などを作り、評議員が理事を監督するという特徴もあります。
一方、公益社団法人は、人(社員)の集まりを基礎とする法人で、社員総会が意思決定を行う仕組みになっています。一般社団法人を設立する際には2名以上の社員が必要です。理事はその片方か、別の人を任命することもできます。そのため、複数の人間が集まって運営する形が基本です。社員総会によって意思決定することは公益財団法人との大きな違いとなっています。
会費・事業収入などで運営する、会員が議決権を持つなど、人を基盤として運営するため、団体活動や職能団体などの事業に向いています。
公益財団法人と一般財団法人の違い
公益財団法人と一般財団法人には、法令や制度的に大きな違いがあります。公益財団法人の特徴は以下の3つです。
- 公益認定を受けて設立できる
- 義務や制限が発生する
- 税制上の優遇がされやすい
まず公益財団法人と一般財団法人では、同じ「財団法人」の名前が付いていても、公益認定を受けているか受けていないかの差があります。
公益認定を受けるには要件があり、それを満たす事業計画や財産の使い道を示すことが必要です。そして、公益財団法人となった場合、活動に義務や制限が発生します。一方、税制上の優遇を受けられる仕組みが整っているため、認定を受けることで財務的負担を減らすことが可能です。
一般財団法人の特徴は以下のような特徴があります。
- 認定を受けてない分、事業活動の幅が広い
- 公益目的の事業は必須ではない
- 税制上の負担軽減が公益財団法人ほどない
一般財団法人は、公益財団法人ほどの制限がなく、認定基準を満たしていなくても活動することができます。不動産や持株会社などを設立目的にすることが可能です。
ただし、民間の一般法人と異なる部分もあり、非営利法人を立ち上げた場合は、利益の個人分配はできません。そして、普通の法人も非営利法人も、公益目的は必須ではありません。
公益財団法人のメリット・デメリット
ここからは、公益財団法人には、それぞれメリットとデメリットを紹介します。
公益財団法人のメリット
公益財団法人のメリットは、主に以下の2つです。
- 社会的信用がある
- 税制優遇が受けられる
公益財団法人は、公益認定を受けることで制限を受ける代わりに、公益の目的がはっきりしています。そのため、社会的な信用が生まれやすい法人です。
社会的な信用はそのまま法人への信頼につながります。寄付を受けやすい、社会的なつながりや取引に信用が生まれるなど、プラスの効果をもたらします。信用を得やすいことは、公益事業の中で知名度も広めやすいということです。
また、税制優遇があることで公益財団法人は税の負担を下げることができます。公益を目的とした事業では、資金不足による事業継続が1つの課題となるため、それも大きなメリットです。
公益財団法人のデメリット
公益財団法人のデメリットとして、次の2つが挙げられます。
- 認定基準のハードルが高い
- 義務や制約を守って、外部報告や監査を受ける必要がある
公益財団法人はそのメリットを得るために、受け入れなければならない制約や義務を課すルールがあります。特に一般財団法人から公益財団法人になるためにクリアすべき要件は、基本的にハードルが高いことで知られています。
公益目的事業を中心に活動することが求められており、収益事業を行う場合にも、公益認定基準に基づく一定の財務上のルールを守ることも必要です。
また、公益認定を継続するために、監査や行政報告などで管理状態を把握して、外部への財務諸表の公表や事業の開示など公益法人会計基準に従った書類を提出することも求められます。
公益財団法人におすすめの会計ソフト

公益財団法人におすすめの会計ソフトは、公益法人会計基準に対応できるものがおすすめです。ここからは、以下の2つの会計ソフトを紹介します。
WEBバランスマン会計
公益財団法人には、公益法人向けの「WEBバランスマン会計」がおすすめです。WEBバランスマン会計では、公益法人向けの会計処理に対応しており、簿記の知識がなくても会計書類を手軽に作成できます。16年や20年など複数の会計基準から決算書を出力できる機能やグループ集計、会員管理の連携システムなども利用できます。
公益大臣NX
公益法人向けに必要な機能を満たした「公益大臣NX」も公益財団法人におすすめの会計ソフトです。事業ごとの集計を可能とする会計機能に加えて、直感的で理解しやすい画面表示など使いやすさにも優れています。伝票を記入するだけで財務諸表を作れるなど、二重作業の無駄を省いた効率的な機能が特徴です。
公益財団法人についてまとめ
公益財団法人と公益社団法人は、いずれも「公益法人」に分類される別の法人形態です。公益社団法人は「人」、公益財団法人は「財産」を中心にしたものとなります。一般財団法人からの設立時に、公益目的の事業が求められるなど、一般と公益では運営の目的や管理方法、その制限範囲に違いがあります。
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