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【2026】公益財団法人とは?わかりやすく定義や設立方法を解説


2026.02.08

「社会貢献のために公益財団法人を作りたいが、何から始めればいいのか分からない」
「一般財団法人と何が違うのか知りたい」といった悩みを抱えていないでしょうか。

この記事では、公益財団法人ならではの税制メリット・注意点などについて、公益財団法人の設立を検討している方向けに解説していきます。

公益財団法人とは?

公益財団法人とは?

公益財団法人は、「不特定かつ多数の者の利益(公益)の増進」に資することを主目的とする財団法人です。
公益法人認定法などで定められた23の公益目的事業分野(学術・科学技術、文化・芸術、福祉、地域社会の発展、環境保全など)のいずれかに該当する事業を行うことが求められます。
内閣総理大臣(内閣府)または都道府県知事に申請し、これらの要件を満たしていると認められてはじめて「公益財団法人」を名乗ることができます。
つまり、行政庁から公益性を公式に認められた財団法人です。

参考:公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律

公益財団法人を設立する手順・方法

現行制度では、最初から「公益財団法人」として登記することはできません。
公益財団法人を目指す場合でも2段階を踏みます。

一般財団法人を設立する

最初に設立するのは「一般財団法人」です。
設立時には原則300万円以上の基本財産の拠出が必要で、理事3名以上・監事1名以上・評議員3名以上(合計7名以上)の役員体制を整え、法務局で登記します。
行政庁の許認可は不要です。
税制面では、一般財団法人は原則として株式会社と同様に所得全体が課税対象ですが、一定要件を満たす「非営利型一般財団法人」であれば収益事業等のみ課税という扱いもあります。
まずはこの一般財団法人としての枠組みを整えるのが第一歩です。

参考:法務省

公益認定を受けて公益財団法人へ移行

一般財団法人として設立したうえで、定款・事業計画・財務基盤などを公益認定基準に合わせ、行政庁に公益認定の申請を行います。
長年の実績がなければ申請できないという決まりはなく、設立直後でも要件を満たしていれば申請自体は可能です。
申請を受けた行政庁は、有識者からなる審査機関の意見も踏まえて認定・不認定を判断します。
認定を受けると、一般財団法人から公益財団法人へ名称変更(移行)を行い、「公益財団法人」として活動できるようになります。

公益財団法人のメリット

公益財団法人のメリット

ここからは、公益財団法人のメリットを解説していきます。

最大のメリットは税制優遇

もっとも大きなメリットは法人税等の優遇です。
公益財団法人は、法人税法上「公益法人等」の一つとされ、原則として収益事業等から生じる所得のみが課税対象です。
公益目的事業から生じる所得は収益事業に該当しない限り非課税となるため、本来の公益活動で得た収入には基本的に法人税がかかりません。
さらに「みなし寄附金制度」を利用できます。
収益事業で得た利益を一定範囲内で公益目的事業に充てた場合、その金額を寄附金とみなして損金算入でき、収益事業側の課税所得を圧縮できます。
加えて、収益事業に該当しない受取配当金や利子などの所得は、公益法人等では原則として課税対象外となるため、資産運用面でも一般法人より有利になりやすいといえます。

寄付金が集まりやすくなる

公益財団法人への寄付は、寄付者側にも税制上のメリットがあります。
公益財団法人は税法上「特定公益増進法人」に該当し、個人は所得控除または税額控除(寄付額の40%相当を上限とする税額控除など)、法人は一般寄附金とは別枠の特別損金算入限度額の対象となります。
「社会貢献になり税金も軽くなる」寄付先として選ばれやすいため、一般財団法人に比べて寄付や遺贈を集めやすい点は大きな魅力です。

社会的信用の獲得

公益認定を受けているという事実そのものが、ガバナンスや透明性について一定の水準を満たしている証拠になります。
国や自治体からの委託事業・補助金、企業からの寄付・協賛、金融機関からの融資などで有利に働き、「怪しくない団体」であることを示しやすくなります。

公益財団法人のデメリットや注意点

公益財団法人の設立を目指す場合には、次のデメリットや注意点を押えて、対策する必要があります。

お金の使い道に厳しい

公益財団法人は、税制優遇の代わりに「財務三基準」と呼ばれる3つの財務ルールを継続的に満たす必要があります。

1.収支相償

公益目的事業の収入が、その実施に要する適正な費用を中期的に見て超えないようにするという考え方です。
単年度で黒字が出ても構いませんが、その黒字分は翌期以降の公益目的事業に充てるなど、中長期の計画の中で解消することが求められます。

2.公益目的事業比率

法人全体の費用のうち、公益目的事業に使われる費用の比率(公益目的事業比率)が毎事業年度50%以上となるようにしなければなりません。
人件費や家賃など共通経費を公益目的事業・収益事業・管理費にどう按分するか、といった区分経理も重要です。

3.遊休財産額の制限

使途が決まっていない内部留保(遊休財産)は、原則として各事業年度末時点で、その年度の公益目的事業費等の合計額を超えて保有することはできません
おおむね「1年分の公益目的事業費まで」が上限とされ、余剰資金は計画的に公益目的に活用することが求められます。

行政庁による監督と定期的な提出書類がある

公益財団法人は、毎事業年度、事業報告書や計算書類、公益目的事業比率・遊休財産額などの計算を含む別表類を行政庁に提出し、多くを公表する義務があります。
必要に応じて行政庁による立入検査や報告徴収も行われ、重大な問題があれば改善命令や認定取消しに至るおそれもあります。
認定が取り消された場合には税制優遇が失われるだけでなく、一定の場合には過去に遡って課税関係が見直されるリスクもあるため、日頃からの慎重な運営が欠かせません。

公益法人の会計基準に対応するなら「WEBバランスマン会計」

公益法人の会計基準に対応するなら「WEBバランスマン会計」

公益法人会計は、公益目的事業や収益事業、法人会計の区分や財務三基準の判定など、一般的な会計ソフトでは対応しきれない専門性が求められます。
中でもWEBバランスマン会計というソフトは、公益法人の会計基準に準拠した会計システムとして、仕訳入力の段階から事業区分や資金収支を自動集計できます。
収支計算書・貸借対照表・財産目録まで一貫した作成も可能です。
公益目的事業比率や遊休財産額もリアルタイムで把握でき、伺書入力・按分処理・予算管理までカバーすることで、認定取消リスクを抑えられるでしょう。
法令改正にも適宜対応しており、常に最新ルールに沿った決算書を安心して提出できます。
公益財団法人を含めた、公益法人の会計処理を正確に進めたい場合は、WEBバランスマン会計の導入を検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

公益財団法人は、高い社会的信用と強力な税制優遇を得られる一方で、財務三基準の維持や情報開示、行政庁による監督など、一般財団法人より重い義務を負う法人格です。
「まず一般財団法人として設立し、そのうえで公益認定を受けて移行する」という流れを理解したうえで、自団体にとって本当にふさわしいかを検討することが重要です。
そのうえで公益財団法人を目指すのであれば、公益法人会計に対応したWEBバランスマン会計のツールも活用し、制度に沿った透明性の高い運営体制を整えましょう。
それらの万全な準備が、長く安心して公益活動を続けるためのポイントです。