企業会計・公益法人会計では、ここ数年「会計基準の改正」が続いており、実務担当者は常に最新の動向を把握する必要があります。
さらに公益法人では、令和6年(2024年)に公益法人会計基準が改正され、令和7年(2025年)4月1日以降の会計年度から新しい取り扱いが適用されてます。
本記事では、日本で認められている会計基準の種類や近年の改正が行われた理由などについて解説します。
日本で認められている会計基準は4つある

日本には複数の会計基準が存在しています。日本で適用されている主な会計基準として、次の4つが挙げられます。
① 日本会計基準(JGAAP)
日本会計基準は、企業会計基準委員会(ASBJ)が策定し、日本企業の多くが採用しています。
② 国際財務報告基準(IFRS)
国際会計基準審議会(IASB)が策定し、海外でも採用されています。
日本でも任意適用企業が増加しています。
③ JMIS(日本版IFRS)
国際財務報告基準を日本の実務や制度に合わせた会計基準のことです。
④ 米国会計基準(USGAAP)
米国会計基準は、アメリカで広く利用されている会計基準です。海外市場に上場する日本企業が採用しています。
公益法人は「公益法人会計基準」を適用
公益法人の会計基準とは、公益法人が会計処理や財務諸表の作成をする際に、従うべきルールが定められた基準のことです。法律で基準のすべてが決まっているわけではなく、内閣府の公益認定等委員会が細かなルールを定めることで基準が策定されています。
この公益法人とは、営利を目的とせず、社会のために活動する法人のことです。法律上は「公益社団法人」と「公益財団法人」の2種類があり、内閣府などの審査を受けて公益性があると認定を受けて初めて名乗れます。その資金は会費、寄付金、助成金、事業収入などでまかないます。
そのため、会計基準に従って活動やお金の使い方を外部に明示する義務があるのです。例えば、寄付で集めた基金から正しくお金が使われていることがわかるように、透明性を確保する会計基準が一部に定められています。
具体的な会計基準としては、以下のルールがあります。
- 財務諸表として作成すべき書類のルール
- 純資産(正味財産)の区分ルール
- 収益(寄付金・会費・補助金など)の会計処理ルール
- 寄付・基金が指定目的どおりに使われたかの開示するルール
- 資産・負債の計上ルール
- 会計方針の一貫性を示すルール
- 継続組織を前提に会計処理するルール
- 注記で重要な情報を説明する義務のルール
- 区分経理(公益・収益・法人)を必要とするルール
- 情報開示の責務のルール
上記で挙げた通り、会計基準は非常に複雑でそれぞれのルールを理解した運用が必要となります。
会計基準改正が続く背景
会計基準改正が続く背景として、国際財務報告基準(IFRS)との整合性の強化が挙げられます。
日本会計基準と国際財務報告基準の差異を縮小し、グローバルで比較可能な財務情報を提供するため、収益認識やリース会計などの大きな改正が行われています。
また、決算・証憑管理の電子化やDXの進展もあり、実務での運用を踏まえた会計基準・注記の見直しが継続的に行われています。
2024年〜2025年の会計基準の主な改正点
2024年から2025年にかけて、日本会計基準・公益法人会計基準の双方で重要な見直しが行われました。
2024年〜2025年の会計基準の主な改正
2024年・2025年に企業会計基準委員会により公表された「年次改善プロジェクト」を通じて、複数の企業会計基準等の改正・修正が行われました。主な改正として、次のようなことが挙げられます。
- 財務諸表の表示や注記の文言・表現の整理
- 用語の統一や複数の会計基準間での整合の確保
- 特別法人事業税など税効果会計に関連する表示・取扱いの明確化
- 表記ぶれや参照箇所の修正など、実務上の混乱を避けるための細かな改善
このほか、下記のような内容も改正されています。
- リース負債・使用権資産や資産除去債務に関する開示・説明の整理
- 収益認識やリース、金融商品などに関する注記の充実
- 財務諸表の表示区分や科目名称の細かな変更
既存のルールを分かりやすくし、基準間の整合性を高めるための改正が行われました。
2024年の公益法人会計基準の改正
2024年の公益法人会計基準の改正の主な変更点として、次のような点が挙げられます。
- 「正味財産増減計算書」から「活動計算書」への名称変更
- 「区分」や「注記」の変更・作成
- 中期で収支のバランスを見る
- ガバナンスと情報開示
公益法人の会計基準は、2024年12月に決められ、2025年4月1日から適用されています。2028年3月31日までに開始する事業年度までは経過措置が適応可能です。
企業・公益法人が会計基準改正に対応するポイント
会計基準改正に伴い、 会計フローの見直しとして、下記の対応を行うことをおすすめします。
- 会計処理ルールの見直し
- 勘定科目の整理
- 電子証憑管理との整合(電子帳簿保存法)
また、内部統制・監査対応の強化として、次のポイントを抑えて対応することがおすすめです。
- 注記のための情報収集方法
- 決算スケジュールの見直し
- 監査法人・税理士との連携
上記のようなポイントを参考に会計基準改正の対応を検討してみてください。
公益法人の会計基準改正に対応するにはWEBバランスマン会計がおすすめ

公益法人の会計基準改正に対応するためには、「WEBバランスマン会計」がおすすめです。WEBバランスマン会計は、公益法人向けの会計ソフトで、専門知識がない方でも、操作しやすい設計となっています。
旧基準(16年・20年)と新基準の両方の様式に対応しており、移行期の運用もしやすいことも魅力です。伺書からの入力も可能なため、業務効率化にもつながります。
会計基準改正についてまとめ
2024年〜2025年の会計基準改正は、財務諸表、注記、会計処理、内部統制など幅広い領域に影響します。
企業・公益法人ともに、改正内容と適用時期の把握や会計フロー・注記体制の見直しなどの対応が必要です。
会計基準改正に早期に対応を進めることで、決算や監査がスムーズになり、組織の信頼性向上にもつながるでしょう。
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